東海道五拾三次之内 ・ 34
二川 猿ヶ馬場
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ふたがわ さるがばば
The Fifty-three Stations of the Tokaido: Sarugababa Rest Stop at Futakawa
作品に ついて
画面の大半を占めるのは、なだらかに広がる丘です。姫小松と呼ばれた小さな松が無数に描き込まれ、丘のうねりに沿って奥へ続いています。丘の線は左上から右へ斜めに走り、淡い緑のぼかしが丘と空の境をやわらかくしています。丘の頂の近くには、ひときわ高い松が二本、細くのびています。
手前の道を歩くのは、瞽女(ごぜ)と呼ばれた盲目の女性の旅芸人三人です。瞽女は各地を巡り、三味線などを弾いて唄を聞かせながら暮らしを立てていました。東京富士美術館によると、三人はそれぞれ楽器を携えています。三人の着物の藍と、大きな笠の黄土色が、灰色の道の上で目立ちます。
左端の茶店には「名物かしは餅」と書いた看板が見え、このあたりの名物が柏餅だったことがわかります。店の中では客が一人休んでいます。題の猿ヶ馬場は、姫小松の景色で知られた場所でした。大きな見せ場を置かず、広い丘と小さな人影で街道の寂しさを表した図です。左端に寄せた茶店と二本の高い木が、広く空いた画面に重しを与えています。
描かれた 場所の 今
二川宿には、本陣をつとめた馬場家の建物が残り、「二川宿本陣資料館」として公開されています。隣には文化14年(1817)に建てられた旅籠屋「清明屋」、近くには商家「駒屋」があり、本陣・旅籠屋・商家をそろって見学できます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-38
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3538
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Futakawa: Sarugababa Plateau (Futakawa, Sarugababa)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ColBase(東京国立博物館): A-12499-38(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 東京富士美術館 収蔵品: 東海道五拾三次之内 二川 猿ヶ馬場(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 東海道五拾三次 二川・猿ケ馬場(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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