名所江戸百景 ・ 17
飛鳥山北の 眺望
めいしょえどひゃっけい あすかやまきたのちょうぼう
One Hundred Famous Views of Edo: View to the North from Asuka Hill
作品に ついて
手前の丘の斜面に桜が咲き、松の木の間で人々が赤い毛氈を敷いて座り、踊ったり歩いたりしています。丘の先には緑の平野が大きく広がり、川や田がかすかに見えます。地平線の上には筑波山が青くそびえています。
画面の上半分を平野と空が占め、人々の宴を下に小さく置くことで、眺めの広さを強調しています。淡い緑の平野と、手前の毛氈の赤の対比が鮮やかです。
飛鳥山は8代将軍徳川吉宗が桜を植えさせ、庶民に開放した花見の名所です。上野の山と違って酒や歌舞が許されたとされ、江戸の人々が気ままに花見を楽しむ場所でした。
春の部の第17図です。続く王子稲荷の社や音無川の図とともに、王子周辺の名所が並びます。遠くの筑波山は揃物で北の方角を示す景物として何度も描かれます。改印は安政3年(1856)5月で、刊行の初めの年の図です。毛氈を敷いた花見の宴の様子は、江戸の人々の春の楽しみを生き生きと伝えています。
描かれた 場所の 今
飛鳥山は今、北区の飛鳥山公園となり、春には約600本の桜が咲いて花見客でにぎわいます。王子駅側からは小さなモノレール「アスカルゴ」で山頂へ上れます。公園には渋沢栄一ゆかりの旧邸の建物も残ります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-335
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1398
出典・参考
- Art Institute of Chicago: View to the North from Asuka Hill (Asukayama kita no chobo), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 飛鳥山北の眺望(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 飛鳥山北の眺望(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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