名画のふるさと名画と画家を地域から探す
名所江戸百景 逆井のわたし
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 67

逆井のわたし

めいしょえどひゃっけい さかさいのわたし

One Hundred Famous Views of Edo: Ferry Crossing at Sakasai

中川の逆井の渡し場の辺りで、白鷺が飛び交う様子を描いた図です。川辺の葦の中に鷺が立ち、遠くには渡し舟と岸の茶屋が見えます。江戸の東の郊外の、のどかな水辺の景色を伝えています。

制作年
安政4年(1857)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
中川(東京都)

作品について

画面の手前の葦の中に、白鷺が二羽立ち、水面の上を一羽が飛んでいます。左にも羽を広げた鷺がいます。中ほどの川には渡し舟が一艘浮かび、対岸には杉の林と茶屋の屋根が並びます。遠くには低い山が横たわり、空には夕焼けの赤い帯が見えます。

白い鷺と青い川、緑の葦と林の色の取り合わせが、穏やかな水辺の空気を伝えます。手前の鷺を大きく描き、川を斜めに流して、奥行きを出した構図です。鷺の白い羽は、紙の白を生かして柔らかく表されています。

逆井の渡しは、中川を渡って下総方面へ向かう道にあった渡し場です。この辺りは江戸の東の郊外で、川辺の湿地には鷺などの水鳥が多く見られたとされます。渡し場の近くの茶屋は、旅人が舟を待つ間に休む場所だったと考えられます。

夏の部の1図で、改印は安政4年2月です。中川は「中川口」「にい宿のわたし」にも描かれ、江戸の東を流れる川の景色が、揃物の中に何度も登場します。

描かれた場所の今

逆井の渡しがあった中川は、今は旧中川と呼ばれ、江東区と江戸川区の境を流れています。渡し場の辺りには明治時代に逆井橋が架けられ、川沿いには遊歩道が整い、散策や水辺の遊びを楽しむ人が訪れます。川沿いでは今も鷺などの水鳥を見かけます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

海外の所蔵館

出典・参考

姉妹サイト

姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。