東海道五拾三次之内 ・ 13
沼津 黄昏図
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ぬまづ たそがれず
The Fifty-three Stations of the Tokaido: Twilight Scene at Numazu
作品に ついて
画面中央の木々の間に大きな満月が昇り、空は青く暮れかけています。川沿いの道を手前へ歩いてくる男は、赤い天狗の面を背負っています。讃岐(今の香川県)の金毘羅権現へ参る人で、面は奉納するためのものです。
その先を行く2人は、比丘尼(尼の姿で勧進をして歩く女性)とその連れです。手には布施を受ける柄杓を持っています。月明かりの下、それぞれ別の目的を持った旅人が同じ道を宿場へ向かっています。
左に流れるのは狩野川で、奥の橋を渡った先に沼津宿の家並みが見えます。川面の青、月の白、道の淡い色が落ち着いた調子でまとめられ、日が暮れて人々が宿へ急ぐ時刻の空気が伝わります。
沼津宿は江戸から12番目の宿場で、狩野川の河口に近く、沼津城の城下町でもありました。月の輪郭は空の青を摺り残して白く表され、川面にもその明るさが映っています。道ばたの細い木々は、月を隠さないよう間をあけて並べられ、画面に縦のリズムを生んでいます。
描かれた 場所の 今
沼津城の堀は埋められて城の面影はほとんどありませんが、旧沼津宿の名残として、江戸から29番目の一里塚の跡が一里塚公園になっています。宿場の東西には、沼津藩の領地の境を示した榜示杭も残っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-16
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3513
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Numazu: Twilight (Numazu, tasogare zu)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ColBase(東京国立博物館): A-12499-16(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 東京富士美術館 収蔵品: 東海道五拾三次之内 沼津 黄昏図(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 東海道五拾三次 沼津・黄昏図(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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