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木曽路駅 野尻 伊奈川橋遠景
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木曽海道六拾九次之内 ・ 41

木曽路駅 野尻 伊奈川橋遠景

きそじえき のじり いながわばしえんけい

The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Distant View of the Ina River Bridge at Nojiri

野尻宿近くの伊奈川に架かる橋を、谷の下から見上げるように描いた英泉の図です。激しく流れ落ちる急流の先に、石垣に支えられた弓なりの木橋が高く架かり、旅人が渡っていきます。

制作年
天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
木曽海道六拾九次之内(全71図)
描かれた場所
野尻宿(長野県)、伊奈川橋(長野県)

作品について

画面の中央下では、伊奈川の水が白く砕けながら手前へ流れ落ちています。その上の高い位置に、両岸の石垣から張り出した弓なりの木橋が架かり、橋の上や右の道には馬に乗った旅人や荷を担いだ人が行き交っています。

両側の険しい岩山は濃い緑で塗られ、木々が崖にしがみつくように生えています。流れの藍と白、空の赤いぼかしが鮮やかで、下から見上げる大胆な構図が、深い谷に架かる橋の高さを強く印象づけます。

野尻は木曽十一宿の一つで、町筋が曲がりくねった「七曲り」で知られます。伊奈川は木曽川の支流で、谷の険しさから橋は旅の難所の一つだったと考えられます。宿場通りの長さは木曽十一宿の中で奈良井に次ぐとされ、家数も108軒ほどあって、木曽路の中ほどの大きな宿場でした。

英泉が描いた図で、題は「木曽路駅」と付けられ、広重の図とは書き方が違います。英泉の図には署名のないものが多く、本図も落款がありません。急流を手前に大きく描き、橋を小さく遠くに置く大胆な遠近の取り方に、英泉の個性が表れていると考えられます。

描かれた場所の今

野尻宿は大火で古い建物の多くを失いましたが、曲がりくねった町筋「七曲り」は今も残っています。宿の先には紅葉の名所として知られる柿其渓谷があり、木曽川に沿って中山道をたどる道筋が続いています。伊奈川は大桑村で木曽川に注いでいます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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