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名所江戸百景 三つまたわかれの渕
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 57

三つまたわかれの渕

めいしょえどひゃっけい みつまたわかれのふち

One Hundred Famous Views of Edo: The Parting Depth of the Three-pronged River

隅田川が中洲の辺りで分かれる三つまたを、川の上から見渡した図です。葦の茂る浅瀬を挟んで荷船が行き交い、遠くに富士山が白く浮かんでいます。水と空を大きく取った、静かな夏の川景色です。

制作年
安政4年(1857)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
隅田川(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

手前の川面には、荷を積んだ帆掛け船と二艘の舟が浮かび、男たちが舵や竿を操っています。中ほどには葦の茂った浅瀬が横に延び、その奥にも小舟が点々と浮かびます。対岸には蔵や家並みが続き、さらに遠くの山並みの上に富士山がそびえます。

画面のほとんどを青い川と空が占め、葦の緑と白い帆、白い富士が静かに配されています。水平に重なる帯で広々とした川の景色を表した、穏やかな図です。中景の浅瀬に茂る葦が、画面に柔らかな変化を与えています。

三つまたは、隅田川が箱崎の辺りで分かれる所で、流れがぶつかる淵として知られました。江戸時代の中ごろには中洲が埋め立てられて歓楽街になりましたが、のちに取り払われ、浅瀬に葦が茂るようになったとされます。荷船は米や薪などを積み、江戸の町へ物資を運んでいたと考えられます。

夏の部の1図で、改印は安政4年2月です。荷船の行き交う姿は、川を道として物を運んだ江戸の暮らしを伝え、同じく隅田川を描いた図が揃物には多く含まれています。

描かれた場所の今

三つまたの辺りは今の日本橋中洲と清澄の間で、近くには1928年完成の清洲橋が架かります。分かれていた箱崎川は埋め立てられて首都高速の下になり、三つまたの景色は残っていませんが、隅田川テラスを歩いて川面を眺められます。川沿いの遊歩道からは清洲橋の優美な姿も見えます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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