東海道五拾三次之内 ・ 49
阪之下 筆捨嶺
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち さかのした ふですてみね
The Fifty-three Stations of the Tokaido: Fudesute Mountain near Sakanoshita
作品に ついて
画面の左半分に、ごつごつした岩山が大きく描かれています。山肌には松がはりつき、二筋の滝が白く流れ落ちています。谷は霧に包まれ、岩山だけが浮かび上がるように見えます。岩は墨の濃淡と鋭い線で描き分けられ、ところどころ白く残された部分が、切り立った岩の面を際立たせています。
右の崖の上には茶店があり、客が腰を下ろして山を眺めています。崖の端にも旅人が立ち、景色に見入っています。その下の道では、荷を積んだ馬と馬子が坂を上ってきます。茶店は崖の上に張り出すように建ち、山を眺めるのに格好の場所です。道は崖のふちに沿って曲がりながら下っていきます。
室町時代の画家・狩野元信がこの山を描こうとして描ききれず、筆を投げ捨てたという言い伝えから、筆捨山の名がつきました。東京富士美術館は、この山を岩根山と呼ばれた山としています。奥のなだらかな藍の山と並べることで、筆捨山の形の険しさが際立っています。空は上が淡い黄色、山の際が薄紅に染まっています。
描かれた 場所の 今
坂下宿には江戸時代後期、本陣3軒・脇本陣1軒・旅籠48軒がありました。今は松屋・梅屋・大竹屋の本陣跡が残り、松屋の門は法安寺の庫裏の玄関に移されて、亀山市の文化財になっています。筆捨山は亀山市の名勝に指定されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-54
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3556
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Sakanoshita: Peak of Fudesute Mountain (Sakanoshita, Fudesute mine)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ColBase(東京国立博物館): A-12499-54(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 東京富士美術館 収蔵品: 東海道五拾三次之内 阪之下 筆捨嶺(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 東海道五拾三次 阪之下・筆捨嶺(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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