名所江戸百景 ・ 56
深川万年橋
めいしょえどひゃっけい ふかがわまんねんばし
One Hundred Famous Views of Edo: Mannen Bridge, Fukagawa
作品に ついて
画面の手前は手桶の縁と橋の欄干で、上から下がった縄に亀が一匹吊されています。亀の向こうには小名木川から隅田川の川面が広がり、帆掛け船や小舟が浮かびます。対岸の木立の上に、白い富士山が夕焼けの空にそびえています。手前の川では、小舟の男が竿を操っています。
手桶と欄干の木の枠で景色を四角く切り取り、その中に亀を浮かべるように描いています。茶色の亀と白い富士、青い川の対比が鮮やかで、日常の道具を前景に使う工夫が生きた図です。
吊された亀は放生会のために売られていたものとされます。生き物を川に放して功徳を積む行事で、橋のたもとでは亀や鰻が売られていました。万年橋の名と、万年生きるとされる亀をかけた遊び心も感じられます。川を行き交う舟のにぎわいは、深川の水辺の暮らしを伝えています。
夏の部の1図で、改印は安政4年11月です。北斎も「冨嶽三十六景」で万年橋を描いています。亀を前面に置いたこの図は、揃物の中でも特に人気の高い1枚です。
描かれた 場所の 今
萬年橋は今も小名木川が隅田川に注ぐ所に架かり、現在の橋は1930年に完成した鋼のアーチ橋です。近くには芭蕉庵の跡とされる芭蕉稲荷や、隅田川を見渡す芭蕉庵史跡展望庭園があり、散策の人が訪れます。萬年橋は今も人々の散策路です。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-370
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1473
出典・参考
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