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名所江戸百景 大はしあたけの夕立
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名所江戸百景 ・ 58

大はしあたけの夕立

めいしょえどひゃっけい おおはしあたけのゆうだち

One Hundred Famous Views of Edo: Sudden Shower over Shin Ohashi Bridge and Atake

新大橋を渡る人々が突然の夕立に追われる様子を描いた、揃物でも最も有名な図のひとつです。細い雨の線が画面全体を覆い、ゴッホが油絵で写したことでも知られます。雨の表現の見事さで、国内外で広く愛されてきました。

制作年
安政4年(1857)9月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
新大橋(東京都)、隅田川(東京都)

作品について

画面の下半分を、新大橋が斜めに横切っています。橋の上では、笠や茣蓙をかぶった人々が背を丸めて急ぎ足に渡っています。川面には筏を操る男がひとり、遠くの対岸は雨に煙って黒い影のように見えます。上空には黒い雨雲が垂れ込めています。人々は笠や茣蓙で頭を覆い、雨を避けようとしています。

細く鋭い雨の線を何本も彫り重ね、角度の違う線で雨脚の強さを表しています。橋脚の黒い組み木と、灰青色の川面、淡い橋板の色の対比が、夏の夕立の一瞬を印象的にとらえています。

新大橋は隅田川に3番目に架けられた橋で、対岸の深川一帯は、幕府の大きな御座船・安宅丸を置いた所から「あたけ」と呼ばれました。夕立は江戸の夏の風物で、雨宿りもできない橋の上の人々の姿に、暮らしの一場面が描かれています。

夏の部の1図で、改印は安政4年9月です。ゴッホは1887年にこの図を油絵で写し、西洋に浮世絵の雨の表現を伝えました。メトロポリタン美術館などにも複数の刷りがあり、刷りによって雨雲のぼかしなどに違いが見られます。

描かれた場所の今

新大橋は今も隅田川に架かり、現在の橋は1977年に完成した斜張橋です。1912年に架けられた先代の鉄橋の一部は、愛知県の博物館明治村に移されて残っています。両岸には隅田川テラスの遊歩道が整っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

出典・参考

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