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名所江戸百景 駒形堂吾嬬橋
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 62

駒形堂吾嬬橋

めいしょえどひゃっけい こまがたどうあずまばし

One Hundred Famous Views of Edo: Komagata Hall and Azuma Bridge

雨の降る空をほととぎすが横切り、その下に駒形堂の屋根と隅田川、遠くの吾妻橋が見える図です。風にはためく赤い旗が、灰色の景色の中で目を引きます。初夏の雨の日の、しっとりとした空気を伝えています。

制作年
安政4年(1857)1月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
駒形堂(東京都)、吾妻橋(東京都)、隅田川(東京都)

作品について

画面の上を、一羽のほととぎすが鳴きながら横切っていきます。その下には細い竿に赤い旗がはためき、左下には駒形堂の屋根が、右下には柳の木がのぞきます。中ほどの隅田川には舟が行き交い、左の奥に吾妻橋が小さく架かり、対岸には木立と家並みが続きます。川の上では筏を操る男も見えます。

灰色と青の重い空に、赤い旗の色が鮮やかに映えます。画面の上半分を大きく空けて鳥と旗だけを置き、雨の日の静けさと広がりを表した図です。

駒形堂は浅草寺の観音像が隅田川から引き上げられた所とされ、舟で浅草へ来た人々が最初に参る堂でした。赤い旗は、近くにあった紅を売る店の看板と考えられています。ほととぎすは江戸の夏を告げる鳥でした。雨の中で鳴くほととぎすは、和歌や俳句でも好まれた題材です。

夏の部の1図で、改印は安政4年1月です。メトロポリタン美術館にも刷りがあります。鳥や旗を手前に大きく置き、名所を下に小さく見せる構図は、揃物の中でも抒情的な1枚とされます。

描かれた場所の今

駒形堂は今も駒形橋の西のたもとにあり、現在の堂は2003年に建て替えられたものです。吾妻橋は1931年完成の赤い鋼のアーチ橋で、対岸にはアサヒビールの本社ビルと東京スカイツリーが並び、浅草の川辺を代表する眺めになっています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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