名所江戸百景 ・ 62
駒形堂吾嬬橋
めいしょえどひゃっけい こまがたどうあずまばし
One Hundred Famous Views of Edo: Komagata Hall and Azuma Bridge
作品に ついて
画面の上を、一羽のほととぎすが鳴きながら横切っていきます。その下には細い竿に赤い旗がはためき、左下には駒形堂の屋根が、右下には柳の木がのぞきます。中ほどの隅田川には舟が行き交い、左の奥に吾妻橋が小さく架かり、対岸には木立と家並みが続きます。川の上では筏を操る男も見えます。
灰色と青の重い空に、赤い旗の色が鮮やかに映えます。画面の上半分を大きく空けて鳥と旗だけを置き、雨の日の静けさと広がりを表した図です。
駒形堂は浅草寺の観音像が隅田川から引き上げられた所とされ、舟で浅草へ来た人々が最初に参る堂でした。赤い旗は、近くにあった紅を売る店の看板と考えられています。ほととぎすは江戸の夏を告げる鳥でした。雨の中で鳴くほととぎすは、和歌や俳句でも好まれた題材です。
夏の部の1図で、改印は安政4年1月です。メトロポリタン美術館にも刷りがあります。鳥や旗を手前に大きく置き、名所を下に小さく見せる構図は、揃物の中でも抒情的な1枚とされます。
描かれた 場所の 今
駒形堂は今も駒形橋の西のたもとにあり、現在の堂は2003年に建て替えられたものです。吾妻橋は1931年完成の赤い鋼のアーチ橋で、対岸にはアサヒビールの本社ビルと東京スカイツリーが並び、浅草の川辺を代表する眺めになっています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-374
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.2253
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP1023
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Komagata Hall and Azuma Bridge (Komagatado Azumabashi), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 駒形堂吾嬬橋(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: “Azuma Bridge from Komagatadō Temple”, from the series One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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