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木曽海道六拾九次之内 ・ 3

木曽街道 蕨之駅 戸田川渡

きそかいどう わらびのえき とだがわわたし

The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: The Toda River Ferry near Warabi Station

蕨宿の手前で中山道が荒川を渡る、戸田の渡しを描いた図です。旅人と馬をぎっしり乗せた渡し舟が川の中ほどを進み、対岸には松の生えた土手と小屋、夕焼けの空を飛ぶ鳥が見えます。

制作年
天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
木曽海道六拾九次之内(全71図)
描かれた場所
蕨宿(埼玉県)、戸田の渡し(埼玉県)

作品について

画面の手前いっぱいに渡し舟が横たわり、笠をかぶった旅人や子ども、荷を積んだ馬までが肩を寄せ合って乗っています。右の舳先では船頭が長い竿を突き立て、舟を押し進めています。舟の周りの川面は濃い藍で塗られ、深い流れであることを感じさせます。

対岸には草の土手が続き、松の木の下にわら屋根の小屋が建っています。土手の道には馬を引く人の姿があり、川岸には小舟がつながれています。空は上が淡い紅に染まり、白い鷺が川面すれすれに舞い降ります。舟の重さと岸の静けさの対比が見どころです。

戸田の渡しは、江戸から北へ向かう中山道が荒川(この辺りでは戸田川とも呼ばれた)を越える渡し場でした。橋が架けられなかったため、旅人はここで舟に乗り換えて蕨宿へ向かいました。

英泉の図です。東京国立博物館の刷りは無款ですが、メトロポリタン美術館の刷りには「渓斎画」の署名があり、署名を削った後の刷りがあると考えられます。日本橋から本庄までの初めの11図は、いずれも英泉の筆です。

描かれた場所の今

渡し場の跡は埼玉県戸田市の荒川の土手近くにあり、水神社と戸田の渡し跡の碑、案内板が残ります。明治のはじめに戸田橋が架けられて渡しは役目を終えました。蕨宿の本陣跡には蕨市立歴史民俗資料館が建っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

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出典・参考

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