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六十余州名所図会 大和 立田山 龍田川
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 2

大和 立田山 龍田川

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ やまと たつたやま たつたがわ

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Yamato Province: Tatsuta Mountain and Tatsuta River

紅葉の名所として古くから和歌に詠まれた大和国の竜田川を、秋の盛りに描いた図です。右の崖からせり出す大きなもみじの木が、川と遠くの山並みを額縁のように切り取っています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
竜田川(奈良県)、竜田山(奈良県)

作品について

画面の右端には岩の崖がそびえ、その上から赤や茶に色づいた木が大きく枝を広げています。木の向こうには川が蛇行しながら奥へ続き、川面では一人の男が筏に乗って竿をさしています。中ほどには松の茂る小高い島のような岸があり、左の岸には紅葉した木々と、わら屋根の小屋が並びます。

遠くには淡い緑の山が重なり、山あいには白く霧が立ちこめています。手前の大きな木で奥行きを強く見せる構図は、広重がこの揃物でたびたび使った工夫です。川の青と紅葉の赤が、秋の澄んだ空気を伝えています。

竜田川は、在原業平の「ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」をはじめ、百人一首にも2首が採られた歌枕です。江戸時代の人にとって、大和といえばまず紅葉の竜田川が思い浮かぶ名所でした。古歌の竜田川は、今の大和川の一部を指したともいわれます。

題の立田山は竜田の地の山を指し、風の神をまつる竜田大社(三郷町)のあたりとされます。シカゴ美術館やメトロポリタン美術館も同じ図を所蔵しています。

描かれた場所の今

今の竜田川は生駒山地の東を南へ流れて大和川に注ぐ川で、奈良県斑鳩町の竜田公園や三室山の一帯は、今も紅葉の名所として親しまれています。秋には川沿いのもみじが色づき、古歌の風景をしのびに訪れる人も多くいます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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