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東海道五拾三次之内 三島 朝霧
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

東海道五拾三次之内 ・ 12

三島 朝霧

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち みしま あさぎり

The Fifty-three Stations of the Tokaido: Morning Mist at Mishima

立ちこめる朝霧のなか、三島明神の鳥居の前を馬と駕籠の旅人が通り過ぎていく図です。背景の家や木々を輪郭線のない灰色の影だけで描き、霧に包まれた早朝の静けさを表しています。

制作年
天保4〜5年頃(1833〜34年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
東海道五拾三次之内(全55図)
描かれた場所
三島宿(静岡県)

作品について

手前の馬上の旅人と駕籠の一行だけがはっきりした色と線で描かれ、その背後の家並み、鳥居、木々は灰色の影として霧の中に溶け込んでいます。輪郭線を使わず形だけを淡く摺ることで、湿った空気と奥行きが生まれています。

駕籠の一行は箱根の方へ、画面左奥の霧の中にかすむ人影は反対の沼津の方へ向かっています。夜明け前に宿を発った旅人たちが、霧の中ですれ違う一瞬です。

右奥の鳥居は三島明神(今の三嶋大社)のものです。三島宿は箱根峠の西のふもとにあり、峠越えを前後する旅人でにぎわいました。にぎやかな宿場を、あえて霧で隠して描いたところに、広重の天候表現の工夫が見られます。

霧の表現には、輪郭線のない淡い灰色の版が使われ、遠いものほど色が薄くなっています。手前の人物の着物の藍や荷の緑がはっきりしているぶん、背景の霧の深さが際立ちます。題の「朝霧」のとおり、日が昇る前のひんやりとした時刻の空気が、画面全体から伝わってきます。

描かれた場所の今

三嶋大社の本殿・幣殿・拝殿は、安政の東海地震の後に再建されたもので、2000年に国の重要文化財に指定されました。市内には富士山の伏流水が各所に湧き、源兵衛川や白滝公園、楽寿園などで清らかな水辺に出会えます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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