名画のふるさと名画と画家を地域から探す

冨嶽三十六景 ・ 23

東海道吉田

ふがくさんじゅうろっけい とうかいどうよしだ

Thirty-six Views of Mount Fuji: Yoshida on the Tōkaidō

「不二見茶屋」の看板を掲げた店先で、旅の女性二人が窓越しに富士を眺めています。店の入口と富士見窓の枠が、二重の額縁のように富士と人々を切り取る、宿場の茶屋のひとこまです。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
吉田宿(豊橋)(愛知県)
遠くに見える場所
富士山

作品について

茶屋の座敷の奥には大きな窓が開き、その向こうに小さな富士が見えます。二人の女性客は富士を眺める特等席に座り、店の女性が景色を案内しているようです。軒の看板には「不二見茶屋」とあり、富士の眺めが自慢の店だったことがわかります。女性客は二人とも、旅姿らしく頭を手ぬぐいで包んでいます。

手前では、二人を乗せてきたと思われる駕籠かきが休んでいます。一人は汗をぬぐい、もう一人は草鞋をやわらかくしようと木槌でたたいています。右の柱の看板には「御茶津希(おちゃづけ)」、その下には「根元吉田ほくち」と書かれています。ほくちは、火打ち石の火花を移して火種にする材料で、吉田の名産でした。

吉田宿は二川宿と御油宿の間にあった東海道の宿場で、浜名湖の北を通る姫街道(本坂道)との分かれ道でもありました。吉田城の城下町、豊川下流の湊町としてもにぎわいました。店の入口が画面全体の額縁となり、富士見窓がその中にもう一つの額縁をつくる、入れ子の構図です。

描かれた場所の今

吉田宿は今の愛知県豊橋市の中心部にありました。豊橋空襲で宿場の面影はあまり残っていませんが、札木町の本陣跡が案内され、吉田城址は市の史跡として保存されています。城下一の大きさだった「新町の大灯篭」も再建され、街路灯として立っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

姉妹サイト

同じ土地の名物や、天然記念物の動物、祭りも訪ねてみませんか。