冨嶽三十六景 ・ 23
東海道吉田
ふがくさんじゅうろっけい とうかいどうよしだ
Thirty-six Views of Mount Fuji: Yoshida on the Tōkaidō
作品に ついて
茶屋の座敷の奥には大きな窓が開き、その向こうに小さな富士が見えます。二人の女性客は富士を眺める特等席に座り、店の女性が景色を案内しているようです。軒の看板には「不二見茶屋」とあり、富士の眺めが自慢の店だったことがわかります。女性客は二人とも、旅姿らしく頭を手ぬぐいで包んでいます。
手前では、二人を乗せてきたと思われる駕籠かきが休んでいます。一人は汗をぬぐい、もう一人は草鞋をやわらかくしようと木槌でたたいています。右の柱の看板には「御茶津希(おちゃづけ)」、その下には「根元吉田ほくち」と書かれています。ほくちは、火打ち石の火花を移して火種にする材料で、吉田の名産でした。
吉田宿は二川宿と御油宿の間にあった東海道の宿場で、浜名湖の北を通る姫街道(本坂道)との分かれ道でもありました。吉田城の城下町、豊川下流の湊町としてもにぎわいました。店の入口が画面全体の額縁となり、富士見窓がその中にもう一つの額縁をつくる、入れ子の構図です。
描かれた 場所の 今
吉田宿は今の愛知県豊橋市の中心部にありました。豊橋空襲で宿場の面影はあまり残っていませんが、札木町の本陣跡が案内され、吉田城址は市の史跡として保存されています。城下一の大きさだった「新町の大灯篭」も再建され、街路灯として立っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202771
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 東海道吉田(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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