名所江戸百景 ・ 29
砂むら 元八まん
めいしょえどひゃっけい すなむらもとはちまん
One Hundred Famous Views of Edo: Moto-Hachiman Shrine, Sunamura
作品に ついて
右下に石の鳥居が立ち、その周りに白い桜が咲いています。鳥居から松並木の土手道が奥へ延び、参詣の人々が歩いています。その先は葦の茂る湿地で、水路を小舟が行き、遠くの江戸湾には白い帆が浮かび、対岸の低い山並みがかすみます。
画面の大半を緑の葦原と水の青が占め、手前の桜の白と空の藍、地平線の赤い帯が全体を引き締めています。高い所から見下ろす視点で、蛇行する土手と水路が奥へと視線を導きます。海と空の境を低く取り、湿地の広がりを強調しています。
元八幡は、深川の富岡八幡宮がもとはこの地にあったという言い伝えからの呼び名で、今の富賀岡八幡宮にあたります。砂村は海辺を開いた新田の村で、境内の桜や海の眺めを楽しみに、江戸の町から人々が足を延ばしたとされます。
春の部の一図で、町はずれの海辺を描いた図の一つです。広い湿地を見下ろす構図は、江戸の東に広がっていた水辺の風景を伝える記録にもなっています。
描かれた 場所の 今
富賀岡八幡宮は今も江東区南砂7丁目に鎮座し、境内には江戸時代後期に築かれた溶岩の富士塚が残ります。周りの湿地は埋め立てられて住宅や工場の並ぶ街になり、海は遠くなりましたが、社の森が当時の面影を伝えています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-347
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3748
出典・参考
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