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名所江戸百景 砂むら元八まん
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名所江戸百景 ・ 29

砂むら元八まん

めいしょえどひゃっけい すなむらもとはちまん

One Hundred Famous Views of Edo: Moto-Hachiman Shrine, Sunamura

江戸の東のはずれ、砂村の元八幡へ続く参道と、その先に広がる葦の原と江戸湾を描いた図です。鳥居の脇に咲く桜と松並木の向こうに、海辺の湿地がどこまでも続く開けた景色が見渡せます。

制作年
安政3年(1856)4月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
砂村(東京都)

作品について

右下に石の鳥居が立ち、その周りに白い桜が咲いています。鳥居から松並木の土手道が奥へ延び、参詣の人々が歩いています。その先は葦の茂る湿地で、水路を小舟が行き、遠くの江戸湾には白い帆が浮かび、対岸の低い山並みがかすみます。

画面の大半を緑の葦原と水の青が占め、手前の桜の白と空の藍、地平線の赤い帯が全体を引き締めています。高い所から見下ろす視点で、蛇行する土手と水路が奥へと視線を導きます。海と空の境を低く取り、湿地の広がりを強調しています。

元八幡は、深川の富岡八幡宮がもとはこの地にあったという言い伝えからの呼び名で、今の富賀岡八幡宮にあたります。砂村は海辺を開いた新田の村で、境内の桜や海の眺めを楽しみに、江戸の町から人々が足を延ばしたとされます。

春の部の一図で、町はずれの海辺を描いた図の一つです。広い湿地を見下ろす構図は、江戸の東に広がっていた水辺の風景を伝える記録にもなっています。

描かれた場所の今

富賀岡八幡宮は今も江東区南砂7丁目に鎮座し、境内には江戸時代後期に築かれた溶岩の富士塚が残ります。周りの湿地は埋め立てられて住宅や工場の並ぶ街になり、海は遠くなりましたが、社の森が当時の面影を伝えています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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