冨嶽三十六景 ・ 46
諸人登山
ふがくさんじゅうろっけい しょにんとざん
Thirty-six Views of Mount Fuji: Pilgrims Climbing Mount Fuji
作品に ついて
画面に広がるのは、赤茶けた岩肌と、足もとから湧き上がる白い雲だけです。見る人は富士を遠くから眺めるのではなく、富士の山の中に立っています。人々は白い装束に丸い笠をかぶり、杖をついて、腰をかがめ岩に手をかけながら登っていきます。空は上が藍、下が淡い色のぼかしになっていて、高い山の上の澄んだ空気を感じさせます。
左下には岩場に掛けた梯子を登る人がいます。右上の岩のくぼみは登山者が休むための石室で、中には大勢がぎっしりと身を寄せ、うずくまって休んでいます。斜面の人々の姿勢は一人ずつ違い、登りの苦しさがそのまま伝わってきます。
描かれているのは、富士山を信仰してその頂を目指した富士講の人々です。富士の姿を見せずに富士を描くこの図は、山梨県立博物館の並びでは46図の最後に置かれています。36図の後に追加された10図の一つで、線を墨で摺っています。富士講は、富士山を信仰して登拝する人々の集まりで、江戸の町で広まりました。
描かれた 場所の 今
富士山は平成25年(2013)に「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されました。登山道は夏の限られた期間だけ開かれ、山小屋も事前予約制でその期間に営業します。山梨県側の吉田ルートでは通行予約の仕組みが設けられています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202788
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 諸人登山(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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