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冨嶽三十六景 ・ 46

諸人登山

ふがくさんじゅうろっけい しょにんとざん

Thirty-six Views of Mount Fuji: Pilgrims Climbing Mount Fuji

冨嶽三十六景で唯一、富士の山の形が描かれていない図です。富士講の人々が杖をつき、梯子をよじ登りながら険しい岩場を進み、岩のくぼみの石室では大勢が身を寄せて休んでいます。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
富士山(静岡県)

作品について

画面に広がるのは、赤茶けた岩肌と、足もとから湧き上がる白い雲だけです。見る人は富士を遠くから眺めるのではなく、富士の山の中に立っています。人々は白い装束に丸い笠をかぶり、杖をついて、腰をかがめ岩に手をかけながら登っていきます。空は上が藍、下が淡い色のぼかしになっていて、高い山の上の澄んだ空気を感じさせます。

左下には岩場に掛けた梯子を登る人がいます。右上の岩のくぼみは登山者が休むための石室で、中には大勢がぎっしりと身を寄せ、うずくまって休んでいます。斜面の人々の姿勢は一人ずつ違い、登りの苦しさがそのまま伝わってきます。

描かれているのは、富士山を信仰してその頂を目指した富士講の人々です。富士の姿を見せずに富士を描くこの図は、山梨県立博物館の並びでは46図の最後に置かれています。36図の後に追加された10図の一つで、線を墨で摺っています。富士講は、富士山を信仰して登拝する人々の集まりで、江戸の町で広まりました。

描かれた場所の今

富士山は平成25年(2013)に「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されました。登山道は夏の限られた期間だけ開かれ、山小屋も事前予約制でその期間に営業します。山梨県側の吉田ルートでは通行予約の仕組みが設けられています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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