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六十余州名所図会 摂津 住よし 出見のはま
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 5

摂津 住よし 出見のはま

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ せっつ すみよし いでみのはま

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Settsu Province: Idemi Beach at Sumiyoshi

摂津国の住吉の浜辺、出見の浜を描いた図です。松林の中に立つ石造りの高燈籠を手前に置き、浜の茶屋の屋根、帆船の行き交う大阪湾、遠くに横たわる島影までを見渡しています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
出見の浜(住吉)(大阪府)

作品について

画面の手前から中央にかけて、松の木々の間に背の高い燈籠がそびえています。石を積んだ台の上に木造の灯室を載せたこの燈籠は、夜の海を行く船の目印となった高燈籠です。左には木の橋が架かり、人々が渡っていきます。

燈籠の向こうには、わら屋根の茶屋が浜に沿ってずらりと並び、その先に藍色の海が広がります。沖には白い帆の船が点々と浮かび、帆を下ろした船も停まっています。水平線の上は朝焼けか夕焼けのように淡く染まり、遠くに低い島影が横たわっています。

出見の浜は、海の神をまつる住吉大社の前に広がっていた浜で、古くから和歌に詠まれてきました。住吉は航海安全の神として船乗りの信仰を集め、参詣の人々で浜辺の茶屋もにぎわいました。

社殿そのものではなく、海辺の高燈籠と浜の景色を選んだところに、海とともにあった住吉の姿を伝えようとする広重の意図がうかがえます。国立国会図書館の刷りは、燈籠や家並みの配置が違う構図の版です。

描かれた場所の今

埋め立てで海岸線は西へ大きく遠ざかり、住吉大社の前に浜はありません。高燈籠は海から離れて大正の末に灯台の役目を終え、昭和49年(1974年)に元の場所から少し東の大阪市住之江区へ移して、昔の形のまま鉄筋コンクリートで再建されました。住吉大社の本殿は国宝で、今も多くの参拝者が訪れます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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