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六十余州名所図会 ・ 6

伊賀 上野

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いが うえの

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Iga Province: Ueno

伊賀国の城下町、上野へ向かう道を描いた図です。手前の川に架かる木の橋から坂道が奥へ続き、緑の丘と高い松の向こうに町並みが見え、背後には灰色の山がどっしりと構えています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
伊賀上野(三重県)

作品について

画面の下には川が流れ、石垣の上に木の橋が架かっています。橋の上や手前の道には、笠をかぶった旅人や荷を担いだ人が歩いています。橋を渡った先には茶屋か民家らしいわら屋根の家が並び、道はそこから丘の斜面を縫うように奥へ上っていきます。

中景はなだらかな緑の丘で、すらりと伸びた松が何本も立っています。丘の向こう、画面の左寄りには町の家並みが小さく見え、その奥に灰色の大きな山がそびえ、空の低いところは赤く染まっています。

上野は、藤堂家が治めた津藩の城代が置かれた伊賀の中心の町で、伊勢参りや奈良へ向かう道の通り道でもありました。俳人の松尾芭蕉が生まれた土地としても知られます。

海や名高い寺社のある国に比べ、伊賀は山に囲まれた盆地の国です。広重は城や名所を大きく描くのではなく、川と橋、丘の道で、山あいの城下町へ入っていく旅の気分を伝えています。

描かれた場所の今

上野は今の三重県伊賀市の中心です。藤堂高虎が築いた高い石垣で知られる伊賀上野城が上野公園にあり、天守は昭和10年(1935年)に木造で建てられました。城下には芭蕉の生家や、忍者の里として伊賀流忍者博物館もあり、城下町の町割りが今も残っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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