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六十余州名所図会 相模 江之嶋 岩屋ノ口
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 15

相模 江之嶋 岩屋ノ口

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ さがみ えのしま いわやのくち

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Sagami Province: Entrance to the Caves at Enoshima

相模国の江の島の南の岸、岩屋の入口を描いた図です。荒波の打ち寄せる岩場と大きな洞窟、松の茂る崖の向こうに、相模湾と遠くの富士が夕空に浮かんでいます。手前の荒波と奥の静かな夕景の対比が見どころです。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
江の島(神奈川県)
遠くに見える場所
富士山

作品について

画面の右には松の茂る江の島の崖がそびえ、その下に大きな洞窟が口を開けています。これが岩屋です。崖の前には平らな岩場が広がり、左には尖った岩が立っています。岩場の周りには白い波頭が渦巻き、手前の海は激しく荒れています。

左奥には穏やかな海が広がり、白い帆の船が浮かびます。その先に灰色の山並みと白い富士が見え、空の低いところは赤く染まっています。手前の荒々しい波と岩、奥の静かな夕景という対比が、この図の見どころです。

江の島は弁財天をまつる霊場で、江戸時代には江戸から近い行楽地として多くの参詣者を集めました。島の南の岩屋は、江の島の信仰が始まった場所とされる洞窟で、参詣者は岩場を伝って奥を拝みました。

広重は江の島を何度も描いていますが、本図では島の全景ではなく、裏側の岩屋に迫っています。波頭を細かく描き分けた荒波は、岩屋へ向かう道の険しさも感じさせます。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

江の島の南西にある岩屋は、昭和46年(1971年)にいったん閉鎖され、藤沢市の整備を経て平成5年(1993年)に再開しました。今は手燭を持って洞窟の奥へ進むことができ、手前の岩場からは晴れた日に富士山を望めます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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