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六十余州名所図会 陸奥 松島風景 富山眺望之略図
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六十余州名所図会 ・ 28

陸奥 松島風景 富山眺望之略図

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ むつ まつしまふうけい とみやまちょうぼうのりゃくず

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Mutsu Province: View of Matsushima with a Distant Prospect of Mount Tomi

陸奥国の松島湾を、高台から見下ろした図です。大小の島々が藍色の海に浮かび、白い帆の船が行き交います。島ごとに名前が小さく書き込まれ、名所案内の地図のような楽しさもある1枚です。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
松島(宮城県)

作品について

手前の下端には松の生えた丘が横たわり、その先に、緑の島や岩が点々と浮かぶ海が奥へ広がっています。中ほどには白い帆を張った船が数艘、小舟もあちこちに浮かびます。奥には島々と対岸の陸地が重なり、水平線の近くに山並みが低く連なります。

海は手前から奥へ藍の濃淡で層をつくり、空の下端は黄色く明るんで、朝か夕方の光を思わせます。島々の脇にはカタカナで島の名が書き添えられ、題の「略図」の通り、景色と地図を兼ねた描き方になっています。

松島は、丹後の天橋立、安芸の宮島とともに日本三景と呼ばれ、江戸時代には東北を代表する名所でした。芭蕉も『おくのほそ道』の旅で訪れています。題の富山は湾の北にある山で、山上の大仰寺のあたりから湾を一望できることで知られます。

揃物には天橋立(丹後)と厳島(安芸)も収められ、日本三景を見比べることができます。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。島の名を書き込む描き方は、この図ならではの工夫で、見る人が島の名を確かめながら旅気分を味わえるようになっています。

描かれた場所の今

松島は宮城県松島町を中心とする湾一帯で、260余りの島が浮かび、1952年に国の特別名勝に指定されました。富山からの眺めは「麗観」と呼ばれ、松島四大観の一つに数えられます。遊覧船で島々の間をめぐることもできます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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