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六十余州名所図会 出羽 最上川 月山遠望
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 29

出羽 最上川 月山遠望

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ でわ もがみがわ がっさんえんぼう

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Dewa Province: Mogami River and a Distant View of Mount Gassan

出羽国の最上川を、帆掛け船の行き交う大河として描いた図です。蛇行する川の上流の彼方に、灰色の月山が大きくそびえ、手前には黄色い帆の大きな船が並んで川を進んでいます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
最上川(山形県)、月山(山形県)

作品について

画面の下には黄色い帆を張った大きな船が何艘も浮かび、筏や小舟も行き交います。中ほどの右岸には砂州が延び、木立の中にわら屋根の集落があります。川は奥へ向かって大きく曲がり、さらに遠くまで点々と帆が続いています。

川の水色、岸の緑、帆の黄が明るい調子をつくり、奥の山は灰色と紫で落ち着いた色に抑えています。手前から奥へ帆を小さくしていくことで、川の長さと奥行きがはっきり感じられ、遠景の月山との対比も強まります。夕方を思わせる空の黄色と山裾の紫の帯が、川の景色に穏やかな時間の流れを与えています。

最上川は出羽の内陸から酒田の湊へ流れ、江戸時代には米や紅花を運ぶ舟運の大動脈でした。芭蕉の「五月雨をあつめて早し最上川」でも知られます。月山は出羽三山の一つで、山岳信仰の霊山として多くの行者や参詣者が登りました。

画面を埋める帆船は、舟運で栄えた最上川の姿を伝えるものと考えられます。シカゴ美術館は2枚を所蔵し、国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。

描かれた場所の今

最上川は山形県内だけを流れる川で、富士川・球磨川とともに日本三大急流に数えられます。戸沢村などでは舟下りが行われ、船頭の唄を聞きながら川を下れます。月山は標高1984mで夏まで雪が残り、山頂には月山神社が鎮座しています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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