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名所江戸百景 赤坂桐畑
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名所江戸百景 ・ 52

赤坂桐畑

めいしょえどひゃっけい あかさかきりばたけ

One Hundred Famous Views of Edo: The Paulownia Grove at Akasaka

赤坂の溜池のほとりに植えられた桐の木を手前に大きく描き、その向こうに池と岸の家々を見せる図です。初夏に咲く桐の紫の花が、曇った空を背に描かれています。溜池の静かな水辺と、桐の大きな葉の対比が印象的です。

制作年
安政3年(1856)4月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
赤坂溜池(東京都)

作品について

画面のまん中を、桐の幹が下から上まで太く貫きます。右にも細い桐が立ち、大きな葉と紫の花房をつけています。幹の間からは溜池が広がり、水面には水草が点々と浮かびます。対岸には家が並び、左には松や木々の茂る丘が続きます。岸辺の道には人影がほとんどなく、静かな郊外の水辺です。

空は上の濃い藍色から白へとぼかされ、雨の近い初夏の空気が感じられます。手前の木を極端に大きく描いて、遠くの景色をのぞかせる構図は、この揃物でよく使われる手法です。

溜池は江戸城の外堀を兼ねた貯水池で、土手を固めるために桐が植えられたとされます。桐は箪笥や下駄の材になる木で、この辺りは「桐畑」と呼ばれていました。池の周りは武家屋敷が多く、町なかの喧騒から離れた落ち着いた場所でした。

夏の部の1図です。二代広重も同じ場所を雨の夕景として描き、「赤坂桐畑雨中夕けい」として揃物に加えられています。二つを比べると、師弟の画風の違いがわかります。

描かれた場所の今

溜池は明治時代に埋め立てられ、今は外堀通りの溜池交差点や地下鉄の溜池山王駅に名を残すだけです。辺りは首相官邸や国会議事堂に近いオフィス街になり、かつての池の面影はほとんどありません。溜池の跡を示す碑が、交差点の近くに立っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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