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六十余州名所図会 伊予 西條
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 57

伊予 西條

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いよ さいじょう

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Iyo Province: Saijo

伊予国の西条を、港に停まる船の大きな帆越しに描いた図です。空には鶴と考えられる白い鳥の群れが舞い、奥には頂の平らな高い山がそびえ、海辺に町並みと港が広がっています。

制作年
安政2年(1855年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
西条(愛媛県)
遠くに見える場所
石鎚山

作品について

右手前には帆柱と大きな白い帆が画面をはみ出すように立ち、帆の下には入り江の青い水が広がります。左下の岸には家並みと松林、停泊する船が描かれ、ここが西条の町と港のあたりです。

中景には緑の山並みが重なり、その奥に頂の平らな山が赤茶色の稜線を見せています。上半分の空には白い鳥が列をなして飛び、青い雲がたなびきます。手前の帆を大きく置いて奥の景色を見せる構図は、この揃物で広重が好んだ工夫です。

西条は伊予の東部にあり、江戸時代には紀州徳川家の分家である西条藩の陣屋町でした。背後の高い山は、霊峰として信仰を集めた石鎚山とされます。石鎚山は古くから修験の山として知られ、夏の山開きには各地から多くの登拝者が訪れました。

シカゴ美術館やメトロポリタン美術館も同じ図を所蔵しています。国立国会図書館の刷りも同じ構図です。手前の帆越しに町と山を見せる構図は、肥前の長崎の図とも通じ、旅の船から眺めた景色のような臨場感があります。

描かれた場所の今

西条市は石鎚山のふもとに広がる町で、地下水が自然に湧き出る「うちぬき」と呼ばれる自噴井で知られ、名水百選にも選ばれています。石鎚山は標高1982mの西日本の最高峰で、今も山岳信仰の霊山として登拝者や登山者を集めています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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