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木曽海道六拾九次之内 ・ 70

大津

きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち おおつ

The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Otsu

中山道の終点、大津宿の通りから琵琶湖を見下ろした図です。両側に店が並ぶ坂道を牛車や旅人が行き交い、正面の湖には白い帆の舟が浮かび、空には雁の群れが渡っていきます。

制作年
天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
木曽海道六拾九次之内(全71図)
描かれた場所
大津宿(滋賀県)、琵琶湖(滋賀県)

作品について

両側には二階建ての店が並び、軒先から看板や提灯が下がっています。手前の道では荷を積んだ牛車を男が引き、笠をかぶった旅人たちが歩きます。右の店先では人が腰を下ろして休んでいます。坂の先には町の屋根が続き、その向こうに琵琶湖が広がって、白い帆の舟がいくつも浮かびます。

両側の家並みを左右に配し、中央の道の先に湖を見せる遠近の構図です。湖の藍と空の淡い色の間を、雁の列がくの字を描いて飛び、画面に動きを加えています。

大津は東海道で最大の宿場です。中山道は草津で東海道に合流するため、ここが揃物の最後の宿場になります。京へ荷を運ぶ牛車のために、大津から京への道には車石という石が敷かれていました。湖の港には北陸や湖東からの荷が集まり、町は商いでにぎわいました。

広重の図で、揃物の第70図、宿場の図の最後です。英泉が日本橋の雪景色から始めた揃物を、広重が湖を望む大津の図で締めくくっています。国立国会図書館の揃いには、この図が欠けています。

描かれた場所の今

大津宿は今の滋賀県大津市の中心にあたり、本陣跡には明治天皇の行幸を伝える石碑が立ちます。高札が立った札の辻は東海道と北国街道の分かれ道で、近くには大津事件の現場を示す碑もあります。町の名物の大津絵は、今も描き継がれています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

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出典・参考

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