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六十余州名所図会 因幡 加路小山
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 40

因幡 加路小山

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いなば かろ こやま

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Inaba Province: Karo and Koyama

因幡国(鳥取県東部)の湖山池を、丘に立つ松と桜の向こうに見下ろした図です。手前の大木を画面の中央に立て、その奥に小島の浮かぶ池と、入り組んだ岸辺を広々と描いています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
湖山池(鳥取県)、賀露(鳥取県)

作品について

画面の中央を、手前の丘に立つ一本の松が下から上まで貫いています。すぐ脇では満開の桜が枝を広げ、丘のふもとには家々の屋根がのぞきます。木の向こうには小島がいくつも浮かぶ青い水面が広がり、なだらかな緑の岬が入り組んでいます。

赤みを帯びた松の幹、淡い桃色の花、水の藍、丘の緑がくっきり分かれ、地平線近くは夕焼けのような赤でぼかされています。前景の木を大きく立てて遠景を透かし見せる手法は、広重晩年の名所絵によく見られる工夫です。池の小島は大小さまざまに描き分けられ、水面の広がりを感じさせます。

題の加路は日本海に面した湊の賀露、小山は湖山池を指すと考えられます。湖山池は砂州によって海から切り離された池で、鳥取城下の西にあり、江戸時代には賀露の湊とともに因幡の景勝地でした。

揃物では但馬の次に置かれた図です。メトロポリタン美術館や東京国立博物館にも刷りがあり、国立国会図書館の刷りも同じ構図です。満開の桜を前景に大きく描いたこの図は、揃物の中でも春の明るさが際立つ一枚です。

描かれた場所の今

湖山池は周囲約16kmの汽水湖で、「日本最大の池」として知られます。池で最も大きな青島は橋で南岸と結ばれ、桜の名所の公園になっています。冬には石を積んだ漁場で魚をとる「石がま漁」が行われ、鳥取県の無形民俗文化財です。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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