名所江戸百景 ・ 110
千束の 池袈裟懸松
めいしょえどひゃっけい せんぞくのいけけさかけまつ
One Hundred Famous Views of Edo: The Robe-hanging Pine at Senzoku Pond
作品に ついて
中ほどの池に小さな岬が突き出し、その上に枝ぶりのよい松が立っています。池の上を白い鷺が飛び、奥の岸には森と社が見えます。手前の道には馬に乗った人や荷を運ぶ人が行き交い、右手前には茶店があります。遠くには緑の丘と山が連なります。池の周りには人の気配が少なく、のどかな景色です。
池の淡い水色と、森や丘の緑、夕暮れの空の黄色が柔らかく調和します。中央の松を池に浮かべるように描き、手前の道と奥の丘で画面を上下に分ける構図です。
池は日蓮が身延から常陸へ向かう途中に立ち寄って足を洗ったと伝わり、洗足池とも書かれます。そのとき袈裟を掛けたとされる松が袈裟懸松で、池のほとりの道は中原街道でした。奥の社は八幡宮とされます。
改印は安政3年(1856)2月で、揃物で最も早く出た5図の一つです。冬の部に置かれていますが雪はなく、穏やかな郊外の名所として描かれています。江戸の中心から離れた池上へ向かう道筋の名所として、参詣の人々にも知られていました。
描かれた 場所の 今
洗足池は今も大田区の洗足池公園として残り、春の桜や貸しボートで親しまれています。池のほとりの御松庵には三代目とされる袈裟掛けの松があり、近くには勝海舟夫妻の墓もあります。池の脇を中原街道が通っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-429
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1495
出典・参考
- Art Institute of Chicago: The Robe-hanging Pine at Senzoku Pond (Senzoku no ike Kesakakematsu), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 千束の池袈裟懸松(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 千束の池袈裟懸松(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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