名所江戸百景 ・ 46
鎧の 渡し小網町
めいしょえどひゃっけい よろいのわたしこあみちょう
One Hundred Famous Views of Edo: Yoroi Ferry, Koami-cho
作品に ついて
右手前の岸に、日傘を差した女性が後ろ姿で立っています。川の中ほどでは船頭が竿をさして小舟を進め、その先にも人を乗せた舟や荷舟が浮かびます。左手には大きな舟の舳先がせり出し、対岸には白壁の蔵がずらりと並んでいます。空には燕が飛び、黄色い雲がたなびきます。
白壁の蔵の三角の屋根が奥へ連なって小さくなっていく遠近法が、画面に強い奥行きを与えています。女性の着物の藍の格子と、朱の渦巻き模様の帯が、手前で目を引く色のアクセントになっています。
鎧の渡しは日本橋川を渡って小網町と対岸の茅場町を結んだ渡し舟で、源義家が嵐を鎮めるために鎧を沈めたという伝説が名の由来とされます。小網町の河岸には、船で運ばれた米や塩、酒などを納める蔵が並び、江戸の物流を支えていました。
夏の部の一図です。人物を大きく手前に置き、その向こうに町の景色を広げる構図は、日常の一瞬をとらえるこの揃物の特徴をよく示しています。
描かれた 場所の 今
鎧の渡しは明治5年(1872)に鎧橋が架けられて役目を終え、今も同じ場所に鉄の鎧橋が架かっています。小網町には小網神社があり、強運厄除けの社として多くの参拝者が訪れます。河岸の蔵はなくなり、オフィスビルの街になりました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-363
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1466
出典・参考
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