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六十余州名所図会 肥前 長崎 稲佐山
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六十余州名所図会 ・ 63

肥前 長崎 稲佐山

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ひぜん ながさき いなさやま

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Hizen Province: Mount Inasa in Nagasaki

肥前国の長崎の港を、沖を行く船の上から望んだ図です。手前に縞模様の帆を大きく置き、奥には岩の多い入り江と、赤い霞の上にそびえる灰色の山々が重なるように描かれています。

制作年
安政3年(1856年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
稲佐山(長崎県)、長崎港(長崎県)

作品について

画面の下では、濃い藍の海を縞模様の帆を張った船が進んでいます。船の行く手には、黒い岩の岬が入り組んだ入り江が広がり、岸辺には家並みや鳥居、松林が見えます。

中景には赤く染まった霞が横に流れ、その上に頂の赤い灰色の山がそびえます。さらに奥にも山が連なり、それぞれの山には小さく名前が書き込まれています。手前の帆で視点を船の上に置き、港へ入っていく旅人の目で景色を見せる構図です。

長崎は江戸時代、幕府が直轄し、オランダや中国の船が来航した貿易港で、港を囲む山の一つが稲佐山です。異国の文物が入る長崎は、江戸の人々にとって遠い憧れの町でした。港には出島や唐人屋敷があり、入り江を囲む山々が天然の良港をつくっていました。

シカゴ美術館は1853年としますが、東京国立博物館は安政3年(1856年)としています。国立国会図書館の刷りも同じ構図です。伊予の西条の図と同じく、手前の帆で船の上の視点を示し、港へ近づいていく旅の気分を伝えています。

描かれた場所の今

稲佐山は長崎港の西にそびえる標高333mの山で、山頂の展望台からは港と市街を一望できます。長崎ロープウェイで上ることができ、山頂から見る夜景は日本を代表する夜景の一つとして、多くの観光客を集めています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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