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六十余州名所図会 若狭 漁船 鰈網
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 30

若狭 漁船 鰈網

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ わかさ ぎょせん かれいあみ

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Wakasa Province: Fishing Boat Netting Flatfish

若狭国の海で、鰈(かれい)を獲る網漁の船を間近に描いた図です。大きな帆を張った船に漁師たちが並び、海中に広がる網と、波間の鰈や蟹までが透けて見えるように表されています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
若狭湾(福井県)

作品について

画面の右から中央を大きな帆を張った漁船が占め、船上では笠をかぶった漁師たちが体を寄せ合っています。船の左右からは網が海へ斜めに下ろされ、手前の水中には鰈や蟹が描かれています。奥にも帆船が何艘も浮かび、遠くの岸には家並みと山が見えます。

空の下は桃色に染まり、海は手前の淡い緑から沖の藍へと移ります。水面の下の魚や網まで見せる描き方は、名所の景色を描くことの多いこの揃物では珍しく、漁の様子そのものに目を向けた1枚です。

若狭の海は古くから豊かな漁場で、獲れた魚は塩をして京へ運ばれ、その道はのちに鯖街道と呼ばれました。若狭の鰈は特に名産として知られ、題に名所ではなく漁を選んだのも、この名物を伝えるためと考えられます。

画面に地名は記されておらず、どこの浦を描いたのかは分かりません。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあり、シカゴ美術館は2枚を所蔵しています。船上の漁師たちのにぎやかな姿と、海中の静かな魚の姿が一つの画面に重ねられています。

描かれた場所の今

若狭湾は福井県から京都府にかけての入り組んだ海で、沿岸は若狭湾国定公園に指定されています。小浜市などでは今も若狭がれいの一夜干しが名産として作られ、小浜から京都へ続く鯖街道は日本遺産の一部にも認定されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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