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六十余州名所図会 ・ 59

筑前 筥崎 海中の道

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ちくぜん はこざき うみのなかみち

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Chikuzen Province: Hakozaki and Umi-no-nakamichi

筑前国の筥崎宮のあたりから、博多湾に細長く延びる海の中道を見渡した図です。手前に赤い鳥居、松並木の砂州が奥へ続き、湾には帆船や小舟が静かに浮かんでいる、広々とした眺めです。

制作年
安政2年(1855年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
筥崎宮(福岡県)、海の中道(福岡県)
遠くに見える場所
志賀島

作品について

右下の岬には赤い鳥居と灯籠が立ち、波打ち際には岩がのぞいています。そこから松の茂った細長い陸地が左上へと延び、その両側に穏やかな海が広がります。湾には帆を張った船が何艘も浮かび、手前では小舟が漕ぎ進みます。

奥には緑の小島と茶色の頂を持つ山が見え、空は灰色にくもっています。淡い水色の海に松の濃い緑が線を引くように続き、高い視点から湾全体を見下ろす、地図のような構図です。

筥崎宮は八幡神をまつる古社で、博多の浜辺に鎮座します。海の中道は博多湾の北を区切る長い砂州で、その先の山は、金印が見つかったことで知られる志賀島と考えられます。海の中道は古くから知られた景勝地で、筥崎宮の参道とあわせて博多を代表する名所でした。

国立国会図書館の刷りも同じ構図です。湾をめぐる長い砂州を、松並木の線で印象深く描いています。くもった空の下に広がる静かな湾の色合いが、この図の落ち着いた雰囲気をつくっています。

描かれた場所の今

筥崎宮は今も福岡市東区に鎮座し、本殿・拝殿・楼門・一之鳥居が国の重要文化財に指定されています。海の中道は国営海の中道海浜公園として整備され、砂州の先の志賀島とは道路でつながり、ドライブやサイクリングの道としても親しまれています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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