旅みやげ第一集 十和田湖 千丈幕
たびみやげだいいっしゅう とわだこ せんじょうまく
The Senjōmaku Cliffs, Lake Towada (Souvenirs of Travel I)
作品に ついて
画面の上半分を占めるのは、赤茶色の岩肌がむき出しになった断崖です。崖の上と下は濃い緑の木々に覆われ、崖の向こうには白い入道雲がわき上がっています。下の湖面は深い青で、そこに白い帆を張った小舟が一艘だけ浮かび、崖の大きさを際立たせています。左上には「大正八夏」の年記と巴水の署名と印が、左下には「十和田湖……千丈幕」の題が摺られています。
巴水は1918年に初めて版画を手がけ、翌1919年から各地を旅して写生し、それを木版画にする仕事を本格的に始めました。「旅みやげ第一集」は1919年から1920年にかけて渡辺版画店から出された16枚の連作で、十和田湖や蔦温泉など青森の景色も含まれています。巴水が風景版画家としての評価を固めた作品群とされます。
浮世絵と同じく、絵師・彫師・摺師が分業してつくる「新版画」の作品です。崖の岩肌や木々の葉の重なりを、色の摺り重ねで表しているところに、その技術の高さが見られます。
東京国立博物館と東京国立近代美術館が、それぞれこの図を所蔵しています。
描かれた 場所の 今
千丈幕は十和田湖の湖岸にある断崖で、湖を巡る遊覧船から眺められる景勝地の一つとされます。十和田湖は青森県と秋田県にまたがるカルデラ湖で、湖の東岸の子ノ口からは奥入瀬渓流が流れ出しています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立近代美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 P00138-001
出典・参考
- ColBase 旅みやげ第一集(東京国立博物館 A-9103、16枚、大正8〜9年)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立美術館所蔵作品総合目録検索システム 川瀬巴水「旅みやげ 第一集」より 十和田湖 千丈幕(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikidata 川瀬巴水(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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