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六十余州名所図会 ・ 60

筑後 簗瀬

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ちくご やなせ

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Chikugo Province: Fish Weirs in the Rapids

筑後国の川の瀬に設けられた簗を描いた図です。青い流れを斜めに横切って杭と石が並び、岸辺の木立や家並み、緑の山と赤い雲が穏やかな夏の川の風景をのびやかにつくっています。

制作年
安政2年(1855年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
筑後川(福岡県)

作品について

画面の中央を、青い川が右上から左下へ流れています。川には杭と石を並べた簗が何本も斜めに延び、水はそのすき間を白く泡立てて流れます。手前の右岸には細い木の並ぶ道が続き、川面には小舟が一艘浮かびます。

対岸には白い岩の河原、松林に囲まれた家並み、さらに奥に緑の山がなだらかに盛り上がります。山すそには赤い雲がたなびき、左奥には遠い山並みが夕空にかすみます。川の青と山の緑が画面を大きく分け、斜めに走る簗の線がリズムを生んでいます。

簗は、川の瀬に杭や石で仕切りを作って魚を誘い込む漁の仕掛けで、筑後では鮎などがとれました。描かれたのは、今のうきは市浮羽町のあたりの筑後川とされます。筑後川は九州の大河で、川沿いの人々は漁や舟運で川と深く結びついていました。

題の簗瀬は特定の地名ではなく、簗を仕掛けた瀬の景色を指すとも考えられます。のどかな川の漁の風景を、高い視点から地図のように描いています。国立国会図書館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

筑後川は熊本・大分の山地に発して福岡・佐賀の県境近くを流れ、有明海に注ぐ九州最大の川です。うきは市の対岸にあたる朝倉市の原鶴温泉では、夏に川で鵜飼が行われ、川と人の暮らしの結びつきを今に伝えています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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