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木曽海道六拾九次之内 ・ 33

本山

きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち もとやま

The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Motoyama

本山宿の近く、山道に倒れかかった松の大木と、その下で焚き火にあたる人々を描いた広重の図です。つっかい棒で支えられた太い幹が画面を横切り、山中の素朴な休息の場面を見せています。

制作年
天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
木曽海道六拾九次之内(全71図)
描かれた場所
本山宿(長野県)

作品について

画面の上を、倒れかけた松の大木が左から右へ横切っています。幹は二本の丸太で支えられ、その下で男たちが焚き火を囲み、一人は煙管をくわえて腰を下ろしています。左の道からは笠の旅人と子どもが歩いてきて、右の斜面では柴を背負った人が上っていきます。

空は濃い藍のぼかしで、焚き火から上がる白い煙が縦に画面を割っています。黄土色の地面と、松の幹の赤茶、斜面の緑がくっきりと塗り分けられ、大きな幹の曲線が画面全体を枠のように囲んでいます。人物はその下に小さく収められています。

本山は贄川と洗馬の間の宿で、木曽路の北の入口に近い位置にありました。この地はそば切り発祥の地とも伝わり、江戸時代中期の書物に本山宿のそば切りが諸国に広まったと記されています。

歌川広重の担当の図です。倒れた松を支えて使い続ける様子は、山の暮らしの知恵を描いたものと考えられます。大きな木で画面を区切る構図は、軽井沢の図などとも通じ、広重がこの揃物でたびたび用いた工夫です。

描かれた場所の今

本山宿の跡は塩尻市宗賀本山にあり、旧道沿いに出梁造りの旅籠の家並みが残ります。そば切り発祥の地を名乗り、宿場には手打ちそばの店があります。洗馬と贄川の間の静かな集落で、中山道を歩く人が立ち寄る場所になっています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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