名所江戸百景 ・ 3
山下町日比谷外さくら田
めいしょえどひゃっけい やましたちょうひびやそとさくらだ
One Hundred Famous Views of Edo: Hibiya and Soto-Sakurada from Yamashita-cho
作品に ついて
左手前に門松の松の枝、右には女性の絵を貼った羽子板の先がのぞき、空には奴凧の足と羽根が舞っています。その向こうに江戸城の外濠が広がって鴨が浮かび、対岸には大名屋敷の白壁と赤い門、さらに奥に家並みと富士山が見えます。
手前の物を画面の縁で大胆に切り取り、その間から遠景をのぞかせる近接拡大の構図です。濃い緑の松葉と濠の藍、夕焼けを思わせる空の赤が、正月らしい華やかさを添えています。
山下町は江戸城の山下御門の外にあった町人の町で、濠を挟んで日比谷や外桜田の大名屋敷に向き合っていました。武家地と町人地が濠一本で接する江戸の町の作りがよく分かります。
春の部の第3図です。羽根つきや凧揚げといった正月の遊びを、遊ぶ人の姿を描かずに道具だけで表したところに、この揃物らしい機知があるとされます。改印は安政4年(1857)12月で、翌年の正月に向けて売り出された図と考えられます。手前の物を大きく切り取る見せ方は、のちに西洋の画家たちにも驚きをもって受け止められました。
描かれた 場所の 今
図の濠は日比谷濠で、今も皇居外苑の東の縁に水をたたえています。対岸の大名屋敷の跡は明治36年(1903)に開園した日比谷公園などになり、山下町の辺りは有楽町・銀座へ続くにぎやかな街になっています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-321
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1933.2
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Hibiya and Soto-Sakurada from Yamashita-cho (Yamashita-cho Hibiya Soto-Sakurada), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 山下町日比谷外さくら田(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 山下町日比谷外さくら田(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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