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六十余州名所図会 丹波 鐘坂
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 37

丹波 鐘坂

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ たんば かねがさか

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Tanba Province: Kane Slope

丹波国の鐘ヶ坂を、峠へ上る山道と、山上にそびえる奇岩で描いた図です。緑の丘をうねるように道が上り、右上には二つの岩の間に石が挟まって橋のようになった岩が空に突き出ています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
鐘ヶ坂(兵庫県)

作品について

画面の左下から、細い山道がつづら折りに丘を上り、旅人の姿が小さく見えます。道の両側には松がまばらに生え、緑の斜面が幾重にも重なります。右上の山の頂には、二本の柱のような岩の間に石が渡され、アーチ形になった奇岩がそびえています。

緑の丘の間には桃色の霞がたなびき、空は上の藍から下の白へとぼかされています。斜面を左右から交互に重ね、手前の道から奇岩へと目を導く構図で、山道を上る旅の気分が伝わります。

鐘ヶ坂は、丹波の柏原と篠山を結ぶ道の峠です。鬼を追い払うため峠に鐘を置いたという伝説が名の由来とされ、画中の奇岩は、近くの金山の尾根にある「鬼の架け橋」を描いたものとされます。峠の上には明智光秀が築いた金山城の跡もあり、丹波の山城の歴史を伝える土地です。山深い丹波の国を、広重は峠道と奇岩の組み合わせで表しています。

鬼の架け橋は峠から仰ぎ見る岩ですが、広重はそれを峠道のすぐ上に引き寄せ、大きく描いています。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。

描かれた場所の今

鐘ヶ坂は兵庫県丹波市と丹波篠山市の境にあり、明治16年(1883年)に完成した旧鐘ヶ坂隧道は、日本最古級のレンガ積みの道路トンネルとされます。鬼の架け橋は金山の山頂近くにあり、登山道を歩いて間近に見ることができます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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