名所江戸百景 ・ 8
するかて ふ
めいしょえどひゃっけい するがちょう
One Hundred Famous Views of Edo: Surugacho
作品に ついて
通りの両側に越後屋の店が奥まで続き、紺の暖簾に白い印が並びます。通りには買い物客や荷を担ぐ人、駕籠や行列が行き交い、手前から奥へ人の流れが続きます。突き当たりには雲の上に雪の富士が大きくそびえます。
左右の店並みが一点に集まる遠近法の構図で、視線は自然に奥の富士へ導かれます。藍の暖簾と白い富士、霞の金色がかった帯が、晴れやかな画面を作っています。
駿河町は通りの正面に富士が見えることから、駿河の名が付いたといわれます。三井家の越後屋は「現金掛け値なし」の商いで大きくなった呉服店で、通りの両側に店を構えていました。
春の部の第8図です。北斎の冨嶽三十六景にも同じ通りを描いた「江都駿河町三井見世略図」があり、二人の絵師の見せ方を比べることができます。改印は安政3年(1856)9月で、刊行の初めの年の図です。江戸の名所の中でも、商いの繁栄と富士の眺めを兼ねた駿河町は、揃物の冒頭近くにふさわしい場所だったと考えられます。
描かれた 場所の 今
越後屋の流れをくむ三越日本橋本店と、重要文化財の三井本館が今も通りを挟んで建っています。通りは江戸の町割りのまま富士の方角へ向いていますが、ビルに遮られて富士はほとんど見えません。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-326
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1454
出典・参考
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