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東海道五拾三次之内 御油 旅人留女
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

東海道五拾三次之内 ・ 36

御油 旅人留女

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ごゆ たびびととめおんな

The Fifty-three Stations of the Tokaido: Women Accosting Travelers at Goyu

御油の宿場で、留女が旅人の荷や袖をつかんで旅籠へ引き込もうとする場面です。もみ合う人々のおかしみと、旅籠の壁の札に書き込まれた版画の職人たちの名前が見どころです。

制作年
天保4〜5年頃(1833〜34年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
東海道五拾三次之内(全55図)
描かれた場所
御油宿(愛知県)

作品について

通りの手前で、二人の留女(とめおんな、旅籠の客引きをする女性)が旅人に飛びかかっています。一人は旅人が背負った風呂敷包みを引っ張り、もう一人は別の旅人の袖をつかんでいます。引かれた男の苦しげな顔が、場面をおかしみのあるものにしています。そのそばでは、別の女性が通りの真ん中に立ち、もみ合いを眺めています。

右の旅籠の中では、草鞋を脱いだ客の足元へ、老女が足を洗う盥(たらい)を差し出しています。二階の窓からは女性が頬杖をついて通りを眺め、通りの奥からは別の旅人たちが歩いてきます。両側に並ぶ家並みが奥へ向かって細くなり、宿場の通りの長さが感じられます。通りの奥は青くかすみ、町並みが遠くまで続いていることを示しています。

旅籠の壁に掛かった札には「彫工治郎兵ヱ」「摺師平兵衛」など、この版画の版木を彫った職人と、摺った職人の名が書かれています。「一立斎図」とある「一立斎」は、広重の号(画家としての別名)です。絵の中に作り手の名を紛れ込ませた、遊び心のある一枚です。

描かれた場所の今

御油宿と次の赤坂宿のあいだには、旧東海道のクロマツ並木が残ります。「御油のマツ並木」は昭和19年(1944)に国の天然記念物に指定され、地元の小学校と協力した植樹も続けられています。近くの「御油の松並木資料館」では、松並木と御油宿の資料が展示されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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