木曽海道六拾九次之内 ・ 71
中津川 (雨の 図)
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち なかつがわ
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Nakatsugawa (Rain)
激しい雨の中、合羽を着た旅人たちが宿場の外れを急ぐ「雨の中津川」です。降りしきる雨の線と黒い山影が嵐の空気を伝えます。のちに晴れの図に替えられ、残る刷りが少ない図とされます。
- 画家
- 歌川広重
- 制作年
- 天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 中津川宿(岐阜県)
作品に ついて
手前の道を、緑の合羽と笠を着けた旅人が三人、うつむき加減に歩いていきます。左には一本の松が立ち、その向こうの水田は雨水をたたえ、白い鷺が羽を休めています。右奥には宿場の家並みが続き、木々が風に大きくなびいています。背後には黒々とした山がそびえます。
縦に降る細い雨の線が画面全体を覆い、山や家並みをかすませています。空と山は墨の濃淡でまとめられ、旅人の合羽の緑と赤、水田の青だけが雨の中に浮かび上がります。
中津川宿は美濃国恵那郡の宿場で、木曽路を抜けて美濃に入って二つ目の宿でした。商家の多い豊かな町で、六斎市が開かれてにぎわいました。尾張藩の重臣山村氏の代官所も置かれていました。
広重の図で、朱印の番号は「四拾六」です。同じ題で構図のまったく違う晴れの図があり、雨の図が先に出て、のちに晴れの図に替えられたとされます。雨の図は残る数が少なく、本図は東京国立博物館の刷りです。晴れの図は第46図として別に載せています。
描かれた 場所の 今
中津川宿は今の岐阜県中津川市の中心にあたり、本陣跡や旧庄屋の肥田家の住宅、脇本陣の跡地に建つ中山道歴史資料館が残ります。豪商の間家が大正時代に建てた蔵も、市の有形文化財として公開されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 中津川(雨の図)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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