名画のふるさと名画と画家を地域から探す
名所江戸百景 墨田河橋場の渡かわら竃
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 37

墨田河橋場の渡かわら竃

めいしょえどひゃっけい すみだがわはしばのわたしかわらがま

One Hundred Famous Views of Edo: Tile Kilns and Hashiba Ferry on the Sumida River

隅田川の橋場の渡しを、瓦を焼く窯から立ちのぼる煙越しに眺めた図です。川面を渡し舟と白い鳥が行き交い、対岸には水神の森の木立が茂り、遠くに筑波山がかすむ、川べりの暮らしの景色です。

制作年
安政4年(1857)4月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
隅田川(東京都)
遠くに見える場所
筑波山

作品について

左下に瓦を焼く窯の黒い屋根と、薪を積んだ柵があり、窯から灰色の煙が太く立ちのぼって画面の上まで届いています。中景の川には人を乗せた渡し舟が二艘浮かび、手前の水面を白い鳥が群れて泳いでいます。対岸は水神の森の木立と茅葺きの家々で、左の遠くに筑波山が見えます。

縦に大きく流れる煙が画面を二つに割り、その向こうに水平に広がる川と対岸がのぞきます。淡い水色の川面と煙の灰色が穏やかな調子をつくり、窯の黒が手前を引き締めています。

橋場は浅草の北で、隅田川を渡って向島へ向かう渡し舟が古くから通っていました。隣の今戸の川べりには瓦や土人形を焼く今戸焼の窯が並び、立ちのぼる煙はこの界隈の名物の眺めでした。白い鳥は、在原業平の歌で知られる都鳥と考えられます。

春の部の一図です。名所の渡しを、働く窯の煙という日々の暮らしの情景とともに描いており、隅田川沿いの名所を上流へたどる一連の図の一つになっています。

描かれた場所の今

橋場の渡しは大正の初めに近くへ白鬚橋が架かって役目を終え、今は台東区橋場のあたりに跡を示す説明板が残ります。今戸焼はわずかな職人によって受け継がれ、隅田川の両岸はテラスや公園として整備されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

海外の所蔵館

出典・参考

姉妹サイト

姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。