冨嶽三十六景 ・ 41
身延川裏不二
ふがくさんじゅうろっけい みのぶがわうらふじ
Thirty-six Views of Mount Fuji: The Back of Fuji from the Minobu River
作品に ついて
富士は画面の左上、茶色と藍色に塗り分けられた二つの岩山にはさまれ、雪の頂だけを見せています。岩山はねじれたような輪郭で、つる草のような植物がからみついています。山の下からは白い雲がもくもくと湧き、山と雲の境はあいまいです。
画面の下では、川の流れが細かい線の波となって幾重にも重なり、急流の勢いを伝えます。川沿いの坂道には、荷を担ぐ人、天秤棒で荷を運ぶ人、荷をつけた馬を引く人が、列になって上っていきます。右手には大きな木が枝を広げています。坂の右側の斜面には草木が茂っています。
題の「裏不二」は、甲斐国(今の山梨県)の側から見た富士のことで、当時はこう呼んでいたと東京富士美術館は説明しています。身延川については、富士川を指すとする説と、日蓮宗総本山の久遠寺のあたりを流れる川とする説があります。
36図の後に追加された10図の一つです。同館は同じ図柄で岩山の色の配置が違う摺りも所蔵しており、摺りによって印象が変わることもわかります。
描かれた 場所の 今
富士川沿いの身延町には、日蓮宗の総本山である身延山久遠寺があり、門前町が三門まで続いています。山の東谷・西谷には宿坊が点在し、参詣の町としての姿を今に伝えています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202784
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 身延川裏不二(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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