名画のふるさと名画と画家を地域から探す
名所江戸百景 堀切の花菖蒲
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 64

堀切の花菖蒲

めいしょえどひゃっけい ほりきりのはなしょうぶ

One Hundred Famous Views of Edo: Irises at Horikiri

堀切の菖蒲園で咲く花菖蒲を手前に大きく描き、その向こうに広い菖蒲田と見物の人々を見せる図です。初夏の江戸の花の名所を代表する1枚です。見る人が花の間から菖蒲田をのぞき込むような構図です。

制作年
安政4年(1857)閏5月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
堀切(東京都)

作品について

画面の手前には、細い葉の間から大きな花菖蒲が三輪、空に向かって咲いています。その向こうには菖蒲田が広がり、紫や白の花が点々と咲き、見物の人々の姿が小さく見えます。手前の水路が青く横切り、奥の林の向こうに夕焼けの赤い帯が見えます。花びらの柔らかな紫は、ぼかしによって表されています。

大きな花と遠くの小さな花の対比で、菖蒲田の広さを感じさせています。水色の空と緑の葉、淡い紫の花びらの色の取り合わせが、初夏の涼しげな空気を伝えます。

堀切は葛飾の農村で、江戸時代の後半に花菖蒲が栽培されるようになり、多くの品種を育てた菖蒲園が評判になりました。初夏には江戸から見物客が訪れたとされます。将軍が鷹狩りの途中に立ち寄ったという話も伝わり、菖蒲の名所として広く知られました。

夏の部の1図で、改印は安政4年閏5月です。花を前景に大きく描く構図は、梅の「亀戸梅屋舗」などと同じ手法で、季節の花の名所を印象的に描いています。

描かれた場所の今

堀切菖蒲園は今も葛飾区にあり、区立の庭園として約200種6000株の花菖蒲が育てられています。6月の葛飾菖蒲まつりの時期には、紫や白の花が見頃を迎え、多くの見物客でにぎわいます。京成線の堀切菖蒲園駅から歩いて行けます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

海外の所蔵館

出典・参考

姉妹サイト

姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。