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名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣
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名所江戸百景 ・ 101

浅草田甫酉の町詣

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吉原の座敷の窓辺から、酉の市へ向かう人々の列と遠くの富士を眺める白猫を描いた一図です。人の姿を描かずに、部屋の小道具で座敷の主を想像させる趣向でよく知られます。揃物屈指の人気作です。

制作年
安政4年(1857)11月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
新吉原(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

手前は吉原の妓楼の一室で、格子窓の下の窓台に白い猫が座り、外を見ています。窓の外には浅草の田んぼが広がり、遠くを酉の市へ向かう人々の列が進みます。地平の向こうには白い富士が見え、空を雁の列が渡ります。

黒い縁と格子が画面を区切り、その向こうに夕暮れの紅と藍の空が広がります。床に置かれた熊手の形の簪や懐紙から、客を送り出したばかりの遊女の部屋だと読み取れるとされます。

酉の市は11月の酉の日に鷲大明神(今の鷲神社)で開かれた祭りで、縁起物の熊手を求める人で大変にぎわいました。社は吉原のすぐ近くにあり、この日は吉原も参詣帰りの客であふれたといいます。

冬の部の図で、揃物の中でもとりわけ人気の高い一図です。画中に人の姿はほとんどなく、猫を主役に据えた構図は、広重の機知を示すものとしてよく取り上げられます。窓の格子越しに外の景色を見せる構図で、見る人も猫と並んで窓の外を眺めているような気分にさせられます。

描かれた場所の今

鷲神社は今も台東区千束にあり、11月の酉の日には「酉の市」が開かれて、熊手を売る露店が境内と周りの通りを埋めます。浅草の田んぼは明治以降に町となり、富士の見える田園の景色は残っていません。毎年の市には多くの参詣者が訪れます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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