名所江戸百景 ・ 101
浅草田甫酉の 町詣
めいしょえどひゃっけい あさくさたんぼとりのまちもうで
One Hundred Famous Views of Edo: Asakusa Rice Fields and Torinomachi Festival
作品に ついて
手前は吉原の妓楼の一室で、格子窓の下の窓台に白い猫が座り、外を見ています。窓の外には浅草の田んぼが広がり、遠くを酉の市へ向かう人々の列が進みます。地平の向こうには白い富士が見え、空を雁の列が渡ります。
黒い縁と格子が画面を区切り、その向こうに夕暮れの紅と藍の空が広がります。床に置かれた熊手の形の簪や懐紙から、客を送り出したばかりの遊女の部屋だと読み取れるとされます。
酉の市は11月の酉の日に鷲大明神(今の鷲神社)で開かれた祭りで、縁起物の熊手を求める人で大変にぎわいました。社は吉原のすぐ近くにあり、この日は吉原も参詣帰りの客であふれたといいます。
冬の部の図で、揃物の中でもとりわけ人気の高い一図です。画中に人の姿はほとんどなく、猫を主役に据えた構図は、広重の機知を示すものとしてよく取り上げられます。窓の格子越しに外の景色を見せる構図で、見る人も猫と並んで窓の外を眺めているような気分にさせられます。
描かれた 場所の 今
鷲神社は今も台東区千束にあり、11月の酉の日には「酉の市」が開かれて、熊手を売る露店が境内と周りの通りを埋めます。浅草の田んぼは明治以降に町となり、富士の見える田園の景色は残っていません。毎年の市には多くの参詣者が訪れます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-420
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1961.147
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP60
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Asakusa Rice Fields and Torinomachi Festival (Asakusa tanbo Torinomachi mode), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: Pilgrimage to the Torinomachi Festival across the Ricefields of Asakusa (Asakusa tanbo Torinomachi mōde) (JP60)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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