名所江戸百景 ・ 100
よし原日本堤
めいしょえどひゃっけい よしわらにほんづつみ
One Hundred Famous Views of Edo: Nihon Embankment, Yoshiwara
作品に ついて
画面右下から左上へ、日本堤が斜めに延びます。土手の上には葦簀張りの茶屋が並び、駕籠や提灯を下げた客が往来しています。右手の木立の向こうに新吉原の屋根がのぞき、左には田と水面が広がって、空には細い月と雁の列が描かれます。
上から見下ろす視点で、黒い土手の斜面が画面を大きく横切ります。夜明け前の藍の空と、茶屋の淡い黄色の明かりの対比が、夜通し人の絶えない道の気配を伝えます。
日本堤は山谷堀に沿って築かれた土手で、浅草から新吉原の大門へ向かう道でした。明暦の大火の後に吉原が浅草の北へ移ってから、通う客の道として茶屋が並び、大門の手前には「見返り柳」がありました。
冬の部の図で、次の「浅草田甫酉の町詣」とともに吉原の周りを描きます。春の部の「廓中東雲」が廓の中を描いたのに対し、こちらは外から廓へ向かう道を描いています。月と雁が浮かぶ空には、夜を通して往来の絶えなかった遊里への道の、どこか物寂しい情緒も込められていると考えられます。
描かれた 場所の 今
日本堤の土手は昭和の初めに崩されて道路になり、今は「土手通り」と呼ばれています。吉原大門の交差点には植え継がれた「見返り柳」と碑が残り、台東区日本堤という町名にも名をとどめています。近くの台東区千束には吉原の名残を伝える吉原神社もあります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-419
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3737
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP2514
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Nihon Embankment, Yoshiwara (Yoshiwara Nihonzutsumi), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 よし原日本堤(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 よし原日本堤(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: “Nihon Embankment at Yoshiwara,” from the series One Hundred Famous Views of Edo (JP2514)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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