名所江戸百景 ・ 102
蓑輪金杉三河しま
めいしょえどひゃっけい みのわかなすぎみかわしま
One Hundred Famous Views of Edo: Minowa, Kanasugi, Mikawashima
作品に ついて
画面の上から、翼を大きく広げた丹頂が首を下へ伸ばして舞い降りてきます。その下の水辺にはもう一羽が立ち、空を見上げています。中ほどには田と湿地が広がって農夫が小さく見え、右手には枝を張った木が立ちます。奥の地平には木立と家並みが連なります。
白い鶴の翼が画面の上半分を大胆に覆い、手前の藍の水と緑の岸、夕暮れの紅の空とで色がまとまります。大きな鳥を前景に置いて遠景と対比させる手法は、冬の部の「深川洲崎十万坪」の鷲とも通じます。
三河島の一帯は将軍の鷹狩りの場で、冬に飛来する鶴に餌を与える「鶴御飼付場」が設けられていました。鶴は手厚く守られ、将軍の鷹狩りで捕らえた鶴は朝廷に献上されたと伝わります。
冬の部の図で、題は蓑輪・金杉・三河島という三つの村の名を並べています。江戸の町から少し離れた郊外の風景を、鳥を主役にして描いた一図です。冬に鶴の訪れる土地として知られた三河島らしさを、二羽の鶴の姿だけで伝える構成になっています。
描かれた 場所の 今
三河島は今の荒川区荒川・東日暮里のあたりで、JR常磐線の三河島駅に地名を残しています。明治以降に工場と住宅が建ち並び、鶴が舞い降りた田や湿地は姿を消して、下町の住宅地になりました。地名の碑や寺社に昔の村の名残がうかがえます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-421
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1440
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP63
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Minowa, Kanasugi, Mikawashima, from the series “One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)”(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 蓑輪金杉三河しま(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 蓑輪金杉三河しま(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: “Minowa, Kanasugi at Mikawashima,” from the series One Hundred Famous Views of Edo (JP63)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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