東海道五拾三次之内 ・ 26
日坂 佐夜ノ中 山
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち にっさか さよのなかやま
The Fifty-three Stations of the Tokaido: Sayo-no-Nakayama Mountain near Nissaka
作品に ついて
画面右の坂道は、ほとんど垂直に近い角度で上へと延びています。坂の上には駕籠を担ぐ人足や旅人が小さく見え、手前から奥までの高低差が強調されています。左奥には青と赤の山が重なり、谷の深さを感じさせます。
坂の下の道の真ん中にある丸い石が夜泣石です。山賊に殺された身重の女の霊が石に宿り、夜な夜な泣き声が聞こえたという言い伝えがあります。生まれた子は飴で育てられたとされ、この地の名物「子育て飴」のいわれになりました。旅人たちが石を囲んで見入っています。
小夜の中山は、西行が「年たけてまた越ゆべしと思ひきや命なりけり小夜の中山」と詠んだ歌枕としても知られます。金谷と日坂の間にある峠で、東海道の難所のひとつでした。
日坂宿は小夜の中山の西のふもとにある宿場で、峠を越えた旅人がここで休みました。名物の子育て飴は、もち米と大麦でつくる水飴です。広重は坂の急さと夜泣石の伝説を一枚に収め、峠の難しさとその土地の物語を同時に伝えています。
描かれた 場所の 今
小夜の中山には道や公園が整い、峠道を歩いて史跡をめぐれます。夜泣石は中山トンネル脇に据えられ、久延寺にも石が祀られています。公園の池には西行の歌碑があり、子育飴も昔ながらの製法でつくられています。日坂宿には旅籠の川坂屋が残ります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-30
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3528
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Nissaka: Sayo Mountain Pass (Nissaka, Sayo no nakayama)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ColBase(東京国立博物館): A-12499-30(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 東京富士美術館 収蔵品: 東海道五拾三次之内 日坂 佐夜ノ中山(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 東海道五拾三次 日坂・佐夜ノ中山(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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