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六十余州名所図会 越後 親しらず
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 35

越後 親しらず

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ えちご おやしらず

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Echigo Province: Oyashirazu

北陸道一の難所として知られた越後国の親不知を描いた図です。赤茶色の断崖が海に迫り、その裾の狭い浜を旅人が波を避けながら進みます。手前には荒々しい波が幾重にも打ち寄せています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
親不知(新潟県)

作品について

画面の中央から右に、赤茶色の岩壁が屏風のように並び、その上は緑の木々に覆われています。崖の裾には白い砂浜が細く続き、旅人の小さな姿がいくつか見えます。画面の下半分は、藍色にうねる波で埋め尽くされています。

崖の赤茶と上の緑、海の藍という強い色の組み合わせに、左奥の夕焼け空と灰色の山が奥行きを加えています。波は細い線を重ねて描かれ、今にも浜を洗いそうな勢いがあります。白い浜の帯が崖と海の境を細く区切り、人がやっと通れるほどの道の狭さを示しています。

親不知は、北アルプスの山が日本海に落ち込む断崖の下を、北陸道が波打ち際伝いに通っていた難所です。波の合間を見計らって駆け抜けるため、親は子を、子は親を顧みる余裕もなかったことが名の由来と伝えられます。

広重は荒波を画面の半分に広げ、崖の裾を歩く人々をごく小さく描くことで、この道の危うさを見る人にも感じさせています。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。

描かれた場所の今

親不知は新潟県糸魚川市にあり、2014年に国の名勝に指定されました。今は崖の上や海の上を国道8号や北陸自動車道が通り、展望台から断崖と海を見下ろせます。明治に開かれた旧国道の一部は、遊歩道として歩くことができます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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