六十余州名所図会 ・ 21
常陸 鹿嶋太神宮
ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ひたち かしまだいじんぐう
Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Hitachi Province: Kashima Grand Shrine
作品に ついて
画面の手前の水面には帆を張った舟がゆったりと進み、その奥に大きな鳥居が水の中に立っています。鳥居の脇には舟が停まり、左の岸には茅葺きの家並みが続いて、道を人々が歩いています。
家並みの背後には杉や松に覆われた緑の山が盛り上がり、神宮の森を表したものと考えられます。右手には湖が奥へ広がって帆船が点々と浮かび、遠くには灰色の山並みと赤く染まる空が見えます。水辺の葦や湖面の細かな波が、穏やかな水郷の空気を伝えています。
鹿島神宮は常陸国の一宮で、武の神とされる武甕槌神をまつります。江戸時代には香取神宮、息栖神社と合わせて「東国三社」と呼ばれ、利根川や北浦を舟で詣でる人が多くいました。水中の鳥居は北浦の大船津に立つ一の鳥居で、舟で着いた参詣者はここから神宮へ向かいました。
社殿ではなく、舟で参る人々を迎える鳥居と船着き場を描いたところに、水運とともにあった鹿島詣での姿がうかがえます。シカゴ美術館にはこの図がなく、画像は東京国立博物館の刷りです。
描かれた 場所の 今
大船津の一の鳥居は2013年に再建され、水底からの高さが約18メートルある、水上の鳥居として国内最大級のものです。鹿島神宮の本殿は元和5年(1619年)に徳川秀忠が寄進したもので、国の重要文化財に指定されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-214
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 六十余州名所図会 常陸 鹿嶋太神宮(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 六十余州名所図会 常陸 鹿島太神宮(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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