名所江戸百景 ・ 1
日本橋雪晴
めいしょえどひゃっけい にほんばしゆきばれ
One Hundred Famous Views of Edo: Clear Weather After Snow at Nihon Bridge
作品に ついて
画面の中ほどを日本橋が横切り、橋の上を人々が行き交います。手前の日本橋川には魚を積んだ舟が並び、右下の河岸の屋根の下では魚河岸の人々が立ち働いています。橋の向こうには白壁の蔵が連なり、さらに奥に江戸城の森と富士山が見えます。
屋根も蔵も一面の雪で、白い画面を濃い藍の川と空の上端のぼかしが引き締めています。見下ろす視点で手前から橋、蔵、城、富士と重ねていく構図は、町と将軍の城と霊峰を一続きに見せるものです。
日本橋は五街道の起点で、橋のたもとの魚河岸は江戸の台所と呼ばれました。前年の安政2年(1855)10月に起きた安政江戸地震のあとで、雪晴れの静かな町並みには、立ち直りつつある江戸への祝いの気持ちが込められているとも考えられます。
春の部の第1図で、揃物は日本橋から始まります。富士と江戸城を一図に収めた構図は、全体の序章にふさわしいものとされます。改印は安政3年(1856)5月で、刊行が始まった最初期の図の一つです。版元は下谷新黒門町の魚屋栄吉で、揃物は広重の晩年の大仕事となりました。縦長の画面を生かした俯瞰の構図は、その後の多くの図の手本になったと考えられます。
描かれた 場所の 今
日本橋は明治44年(1911)に架けられた石造二連アーチ橋で、国の重要文化財です。1963年から首都高速道路が真上を通っていますが、高速道路を地下に移す工事が進められています。魚河岸は関東大震災のあと築地へ移りました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-319
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1451
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Clear Weather After Snow at Nihon Bridge (Nihonbashi yukibare), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 日本橋雪晴(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 日本橋雪晴(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
東京都をもっと知る
姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。






