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六十余州名所図会 備中 豪渓
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 48

備中 豪渓

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ びっちゅう ごうけい

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Bitchu Province: Gokei Gorge

備中国(岡山県)の豪渓を、そそり立つ岩峰の間を流れ落ちる渓流とともに描いた図です。左右から迫る奇岩の門の奥に緑の山がのぞき、手前では白い泡を立てて水が幾段にも落ちています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
豪渓(岡山県)

作品について

画面の左右に、灰色の岩峰が柱のようにそそり立ち、頂や割れ目には小さな松が生えています。その間を、青い渓流が幾段もの小さな滝となって手前へ落ちてきます。左の岸には道を行く旅人が二人、右の岸にも人影が小さく見えます。

岩の灰色、流れの藍、岸の明るい緑がはっきり分かれ、奥の山は夕空の黄色に浮かびます。岩峰を門のように左右に置き、その間から奥へ視線を導く構図は、縦長の画面ならではのものです。水の流れは白い線で細かく刻まれ、段ごとに落ちる水音が聞こえてきそうです。

豪渓は高梁川の支流、槇谷川の上流にある花崗岩の峡谷です。江戸時代には文人に愛され、渓谷沿いの岩には、享和元年(1801年)に武元登々庵が書いたという「天柱」の文字が刻まれています。

揃物では備前の次に置かれた図です。東京国立博物館や国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。中国地方の山深い渓谷を、岩の形の奇抜さで見せる図で、但馬の窟観音の図と並ぶ山の景です。

描かれた場所の今

豪渓は大正12年(1923年)に国の名勝に指定され、総社市と吉備中央町にまたがります。全長約600mの渓谷に天柱山などの岩峰が連なり、秋の紅葉の名所として知られます。花崗岩が風化して生まれた奇岩の景色を間近に眺められます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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