木曽海道六拾九次之内 ・ 8
岐岨街道 鴻巣 吹上冨士遠望
きそかいどう こうのす ふきあげふじえんぼう
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Distant View of Mount Fuji from Fukiage near Konosu
鴻巣宿と熊谷宿の間、吹上のあたりから富士山を望んだ図です。草の生えた原の道を、大きな荷を担いだ旅人たちが列になって歩き、その向こうに雪をかぶった富士が高くそびえています。
- 画家
- 渓斎英泉
- 制作年
- 天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 鴻巣宿(埼玉県)
- 遠くに見える場所
- 富士山
作品に ついて
手前左では、編み笠をかぶった男が背中の大きな荷を揺らしながら奥へ歩いていきます。中央の旅人は笠に手をかけ、肩の荷を担ぎ直しているようです。右奥の道にも、笠をかぶった旅人が連なって進んでいます。足もとには細長い草が茂り、まばらに細い木が立っています。
遠くには白い富士山が大きく描かれ、その手前に赤茶や緑の低い山並みが続きます。空は濃い藍一色で、富士の白さを際立たせています。人物を大きく手前に置き、背後に富士を据える構図は、旅の道のりの長さを感じさせます。
吹上は鴻巣宿と熊谷宿の間にあった間の宿で、荒川の流域に平らな原が広がっていました。鴻巣宿は家康の鷹狩りの御殿が置かれた土地で、江戸中期からは雛人形づくりでも知られました。
英泉の図で、題は「岐岨街道」と書かれ、署名はありません。揃物の初めの方には、大宮とこの図の2図に富士山が描かれています。中山道は内陸の道ですが、武蔵の平野からは富士がよく見え、英泉はそれを旅の景色に取り入れました。
描かれた 場所の 今
鴻巣宿は今の埼玉県鴻巣市にあたり、雛人形の町として知られ、旧中山道沿いには雛屋の資料館もあります。吹上は2005年に鴻巣市と合併しました。宿場の中心には、明治に3社を合わせてまつった鴻神社があります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-72
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 岐岨街道 鴻巣 吹上冨士遠望(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 第八 岐岨街道鴻巣吹上富士遠望(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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